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epi.76 働く女性応援企業 協栄工業株式会社を取材しました!

印刷ページの表示 ページ番号:0002055469 更新日:2024年12月18日更新

社員の力を付加価値に

 

株式会社協栄工業

協栄工業株式会社は、1970年に創業した総合設備会社です。給排水衛生設備や空気調和設備などの管工事、土木工事、水道施設工事、消防設備工事の設計施工から保守管理まで、一貫したサービスを提供しています。「社員満足」を経営理念の一つに掲げ、働きやすい職場環境の整備や業務効率化に積極的に取り組んでいる点が特徴です。これらの取り組みが評価され、2024年に「おおいた働き方改革推進優良企業」に選ばれたほか、「くるみん認定」や「女性活躍応援県おおいた認証企業」、「おおいた子育て応援企業」など、数多くの認証を取得しています。また若手人材の採用と育成に注力しており、2019年には「ユースエール認定」を受けるなど、若さと技術力の高さも同社の強みです。

アットホームな会社

北岡さん画像 北岡沙織さんは工事部に所属し、工事事務を担当する入社5年目の社員です。主に現場担当者から依頼された小規模工事の見積書の作成や工事に関係する書類の作成、雑務のフォローなどを行い、現場担当者のサポートに日々取り組んでいます。

中途採用で入社、前職は医療機関の事務として働き、いずれは生まれ育った大分市へ戻りたいと思っていたのでUターンとして転職活動をし、周りの方々の縁もあり始めは派遣社員として入り正規採用へとなりました。「全く違う業種での仕事に戸惑いもありましたが試用期間中に会社や工事部の雰囲気も良く、若手社員が多く活躍しているおかげかもしれませんが、古風な風習も無く、この会社で長く勤められるイメージが出来たことが最大の決め手となりました」と当時を振り返ります。

事務の仕事は表立った業務はありません、数字で結果が出ないものの、指定の期日までに書類などを完成させることが出来た時は達成感などが得られるそうです。現場担当者と対等な立場で話ができ、指示を一方的に受けるのではなくお互いに相談しながら進めるなど、コミュニケーションを重ねながらスケジュール調整できるため、余裕を持った働き方が実現できていると話します。

取材2人

また北岡さんは「『アットホーム』という言葉には馴れ合いや閉鎖的な雰囲気というネガティブなイメージを持たれることもありますが、この会社にはそうした要素はありません」と語り、相談しやすくフォローが行き届いた明るい環境が整っていることを強調していました。

縁の下の力持ちの様な存在になれるように日々の業務に取り組んで仕事とプライベートの両方を充実させられることに大きな満足感を持っています。

次は支える立場に

都留さん画像

「事務の仕事は裏方なので細かな雑務も多いですが、みんなが『ありがとう』と声をかけてくれるのがうれしいです。例えばコピーを取るような簡単な仕事でも、感謝の言葉をもらえることが励みになります」と語るのは、入社11年目の都留仲加さんです。

もともと医療事務の専門学校に通っていた都留さんは、建設業にはあまり興味を持っていませんでした。しかしインターンシップで5日間働いた際、社員の人柄の良さに魅力を感じ入社を決めたといいます。現在は営業部に所属し、部内の積算課が算出した見積もりをもとに提出書類を作成したり、電話や来客の対応を行ったりしています。

都留さんは現在、5歳と2歳の子育てをする母親としての一面も持っています。育児休業、産前・産後休業の利用経験のほか、現在も子どもの看護休暇や出退社時間を1時間ずつ短縮する短時間勤務制度を利用しながら奮闘する毎日です。そんな都留さんが何より助けられているのは、周囲の社員の理解だと言います。「子どもが小さい頃は急に呼び出されることがよくありましたが、上司にも相談しやすい雰囲気があり、気兼ねなく早退できました。充実した制度があるだけでなく、利用しやすい環境こそ大切です」と振り返り、「周囲のサポートがあったから仕事を継続できた」と語ります。

上の子どもが小学校に入学する2年後を目途に、勤務体制をフルタイムに戻すことを考えているという都留さん。「生活リズムが変わることに少し不安もありますが、今まで支えてもらった恩返しとして、これからライフイベントを迎える社員の力になりたいです」と話し、周囲への感謝を胸に新たな挑戦への意欲を見せています。

安心して休める環境作り

大賀社長画像 「当社は、現場作業を中心とした施工管理の会社です。現場担当者の負担軽減のため、基本的に現場への直行直帰を実施しています。この仕組みが成り立つのは、北岡さんや都留さんをはじめとする社員が、現場から戻った後に必要な事務作業を担ってくれているおかげです」と語る、代表取締役社長の大賀豊文さん。

ユースエール認定を受けた際、正社員の月平均残業時間が20時間以下、有給休暇取得率が平均70%以上、育児休業等取得率75%以上など基準を超えていましたが、現在はさらに平均残業時間15時間、有給休暇取得率90%以上、育児休業取得率100%を達成しています。この成果には社員同士のサポートが大きな役割を果たしているそうです。「働く時はしっかり働き、家庭やプライベートを大切にする時間はしっかり取るというバランスを重視しています。この考えは『お互い様の精神』に基づくもので、社員全員がこの考えを理解し、自然と休暇を取得した人をサポートする流れができています」と胸を張ります。

協栄工業の働き方改革は、20年以上前のバブル崩壊直後から始まりました。当時の佐藤総一社長(現会長)により、「規模の追求より中身を充実させるべき」という方針に転換したのがきっかけです。業界全体が厳しい状況の中で、給与体系や福利厚生の見直し、育児や介護などライフステージに応じた制度の充実に取り組んだ結果、「お互い様の精神」が会社全体の文化として根付き、女性も男性も働きやすい環境の基盤が整ったそうです。

外観

また生産性の向上や業務効率化を進めるだけでなく、付加価値の創出も重要視してきました。「当社にとっての付加価値とは品質の向上であり、社員の技術力向上が会社の付加価値につながると考えています」と大賀社長。特に建設業は資格が不可欠なため、資格取得支援には力を入れているそうです。「報奨制度や資格手当などは他社でもできますが、それだけでは『がんばれ』と声をかけているに過ぎません。一緒に成長することが大切だと考えています」。

そこで資格試験のための勉強会を開催するほか、自社開発のクラウド学習ツールでテキストや過去問題、一問一答の問題集を提供しています。現場担当者だけでなく、北岡さんや都留さんなど事務職の社員には、デジタル化によるさらなる業務量削減を見越して、採用活動や広報活動などのクリエイティブな仕事を割り振ることで、さらなる成長を促しているそうです。

会社概要

企業名協栄工業株式会社
事業内容総合設備業(管工事、土木工事、水道施設工事、消防設備工事)の設計施工と保守管理
設 立1970年
所在地 〒870-0941
大分市大字下郡字千鳥3225番地23
TEL097-569-5800
URLhttps://www.kyoei-os.co.jp/welfare.html

※ 2024年11月現在