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新型コロナウイルス感染症対策本部及び社会経済再活性化緊急推進本部からのお願い等
今後の社会経済再活性化について(11月19日)
今後の社会経済再活性化について
令和3年11月19日
大分県新型コロナウイルス感染症対策本部
大分県社会経済再活性化緊急推進本部
県内の感染状況は、県民の皆様のご協力もあり、約1ヶ月にわたり新たな感染者が発生しないなど、落ち着きを見せています。県としては、これまでの取組を検証して、病床の十分な確保など次の流行に万全に備えていきます。
経済状況については、解雇等見込み労働者数も、全国に比べて抑えられており、有効求人倍率も全国より早い立ち直りを見せています。しかしながら、日本銀行大分支店が11月17日に公表した県内の経済動向においては、「一部に厳しさが残るものの、基調としては緩やかに持ち直している」という判断にとどまっており、再活性化したとはまだ言えない状況です。加えて、原油高という新たな下振れリスクも現れてきています。
本日示された政府の新たな経済対策及び今後の国の補正予算編成を踏まえて、日常回復に向け、より一層、社会経済の再活性化に力を入れていきます。
1 厳しい状況にある事業や生活・暮らしへの支援
新型コロナの影響により厳しい状況にある方々の事業や生活・暮らしの支援に万全を期します。
新たな経済対策では、生活困窮者世帯や困窮学生に対する給付金(10万円)に加えて、子育て世帯への子ども1人あたり10万円の給付金、地域・業種を限定しない形で、事業規模に応じた事業復活支援金(上限250万円)を支給することが示されました。また、政府系金融機関の実質無利子・無担保融資等や、個人向け緊急小口資金等の特例貸付、雇用調整助成金及び休業支援金等の特例措置などの取扱いも、来年3月まで延長されることとなりました。
県としても、必要とする方にこれらの施策が確実に届くよう支援していきます。また、原油等のエネルギー価格の上昇基調といった景気の下振れリスクに対しても、例年年末に開設している資金繰り相談窓口を前倒しで開設(11/15)するとともに、農林水産分野での燃油・飼料高騰に対しても経営への影響緩和に向けた施策を実施していきます。
2 ウィズコロナ下での社会経済活動の再開・継続
希望者への3回目のワクチン接種を進めるとともに、飲食や観光、イベント等の感染症の影響を大きく受けた分野における需要を喚起し、一日も早く、通常に近い社会経済活動の回復を図ります。
(1)会食
年末年始を控え、会食の機会も増えてくる時期となります。ワクチン接種も進み、また、全国的に感染状況も落ち着いていることから、職場での忘年会など参加者が特定されている場合は、少人数や短時間である必要はありません。
ただし、少人数はもとより、大人数の場合は特に参加者の体調管理や、常時換気等の感染対策をしっかり行っている第三者認証「安心はおいしいプラス」の登録店舗の選択に加え、飲食前後や席を離れる際の適切なマスク着用といった他グループへの配慮をお願いします。
また、本日政府から新たに示された、今後の感染拡大時における無症状者への無料検査等については、本県の感染状況を踏まえながら、その運用を検討していきます。
(2)旅行
新しいおおいた旅割(地域観光事業支援)は、県全体では利用率が3分の1にとどまっており、まだ十分な取扱量が残っています。一方で、一部の旅館・ホテルや旅行会社では既に取扱いが終了していたことから、11月9日に追加で配分しました。
また本日、国において対象地域の隣県への拡大が決定されたことを受け、新しいおおいた旅割について、早ければ12月1日から利用対象を隣県へ拡大します。
さらに利用対象の拡大に加え、昨年度、被災によりGoToトラベルの恩恵を受けることができなかった温泉地域(日田、天ヶ瀬、宝泉寺、湯平)について、満喫クーポンの上乗せや、割引原資の追加配分などにより重点的に支援を行います。なお、被災4温泉地域の中で、復興に時間を要している施設については、別途、支援方法を検討します。
今後も、旅割による支援がさらに多くの県内事業者・地域に幅広く行き渡るよう、九州各県とも連携して機運を盛り上げてまいりますので、県民の皆様もこの機会に旅行をお楽しみください。
また、国の新たなGoToトラベル事業の概要も公表され、再開に向けた準備も進められています。県としても、全国に向けた大分の魅力の発信強化を図ることにより、大分への誘客を加速させます。
(3)イベント
これまで人数が制限されていた、昭和電工ドーム大分やオートポリスなど、収容定員5千人を超える会場でのイベントについて、主催者が感染防止安全計画を作成・遵守することにより、満員まで収容することが可能となります。ただし大声での歓声等が想定されるイベントについては、引き続き収容定員の50%以内の人数制限を行ってください。
3 経済の成長と分配の好循環
先端技術への挑戦を続け、本県経済の成長を牽引する産業へとつなげていきます。成長産業である宇宙産業について、大分空港が宇宙港となり、本県が「アジアにおける宇宙ビジネスの中核」となるよう、ハード・ソフト両面での取り組みを進めていきます。また、同様に成長産業の一つである半導体産業についても、台湾の半導体メーカーTSMCの九州進出により期待される波及効果を確実に九州・大分県が取り込み、さらなる産業の発展へと結び付けられるよう、関連企業と連携しながら取り組んでいきます。
さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や脱炭素社会への変革、観光産業の強化、中小企業の生産性向上、農林水産物の輸出強化など、国の補正予算編成を注視して、本県経済の成長につなげていきます。
また、成長の果実を原資として分配に取り組むことで、県民の所得を幅広く引き上げ、更なる成長につなげていく「成長と分配の好循環」を実現していきます。賃上げを行う企業への支援強化や最低賃金引上げの環境整備、看護・介護・保育・幼児教育など現場で働く方々の収入引上げ等について、国の補正予算編成を注視して取り組んでいきます。