令和6年6月18日知事定例会見
動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和6年6月18日(火曜日)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
梅雨時期における災害への備えについて
梅雨時期における災害への備えですが、昨日、大分県を含む九州北部が梅雨入りとなりました。
平年より13日ほど遅い梅雨入りですが、いよいよ本格的な出水期を迎えましたので、関係者の皆様と連携しながら豪雨災害の備えをしっかりしていきたいと改めて思っています。
県民の皆様におかれましても、ご自身やご家族の命を守るための「備蓄」、「はやめの避難」、「声かけ」の「BHK」の3つの取組をぜひ改めて実行していただきますようお願いしたいと思います。
配 布 資 料:なし
令和6年度大分県こどもの生活実態調査等について
コロナ禍を経て、児童生徒の学校生活もようやく落ち着きを取り戻しつつありますが、県では、5年ぶりに、こどもの生活実態を把握するため、こどもの生活・学習習慣や自己肯定感などに関する調査を行います。
併せて、こどもによる家族のお世話や困りごとの状況についても、3年ぶりに調査したいと思います。
調査の対象ですが、(1)こどもの生活実態については、小学5年と中学2年の児童と保護者合せて約4万人、(2)ヤングケアラーについては、県内の小学5年から高校3年まで8学年の全児童生徒、約7万8千人です。
調査期間は、6月下旬から夏休みに入るまでの間とし、児童生徒は学校が配布しているタブレットを、保護者はご自分のスマホ等を活用したウェブ調査で行い、無記名で回答していただきます。
この調査は、福祉部門と教育部門が共管で実施し、回答の負担を減らすため、2つの調査を同時に行い、可能な限り選択式の回答を増やすなどの工夫を凝らしたところです。
いただいた回答は、家庭に関する機微な情報であるため、その取扱いに十分留意した上で、速やかに結果を取りまとめ、今後の施策に活用することとします。
今月中には、学校を通じて調査案内を配布します。児童生徒及び保護者の皆さんには、ぜひ回答にご協力いただきますようお願いします。
配 布 資 料:令和6年度大分県こどもの生活実態調査等について [PDFファイル/67KB]
OITAスポGOMIブロック大会について
昨年8月に「おおいたプラごみゼロ宣言」を行いました。
この宣言は、県内の海岸に漂着した人工ごみの多くが、ポイ捨てされたプラスチックごみであるため、県民総参加でその発生を抑制するために行ったものです。
この宣言に基づき、県民がプラスチックごみ問題に関心を持ち、美化活動への幅広い世代の参加を促進するため、県内6か所で「OITAスポGOMIブロック大会」を開催します。
スポGOMIとは、3人1組でチームを組み、決められた時間とエリアの中で、拾ったごみの質と量を競う、スポーツとごみ拾いを掛け合わせたもので、地球に最もやさしいスポーツと言われています。
海洋ごみ問題に取り組む日本財団「海と日本プロジェクト」が推進する「CHANGE FOR THE BLUE」の一環として、2008年から全国で行われており、昨年度のスポGOMI甲子園全国大会では、東明高校の生徒が大分県代表として出場し、見事優勝を果たしました。
今回は、スポGOMIの取組を通じて、プラスチックごみ問題にさらに関心を持っていただくため、日本財団と連携して、大分県主催の大会を県内6ブロックで開催します。
各ブロックの上位入賞チームには、賞品の贈呈とともに、10月14日(月・祝)に開催される日本財団主催のスポGOMI大分県予選に招待されます。
また、大分県に縁のある空手道日本代表として数々の世界大会で活躍されており、また今年、県民栄誉賞を授与させていただきました大野ひかるさんや、スポGOMIアンバサダーである松田丈志さんなどのアスリートが各ブロックにゲストとして登場しますので、そちらも楽しみにしていただきたいと思います。
大会への参加申込みは、本日18日から受付を始めます。ブロック毎で締切日が異なりますが、北部大会と中部大会の受付は7月11日(木)までです。ご希望のブロックで、ぜひ多くの皆様にご参加いただきたいと思います。
今年は11月に「全国豊かな海づくり大会」も本県で開催されます。今回のスポGOMIブロック大会や海づくり大会を通じて、海洋ごみ・プラスチックごみ問題に対する県民の関心がさらに高まることを期待しています。
配 布 資 料:おおいたプラごみゼロ宣言 [PDFファイル/1.13MB]
OITAスポGOMIブロック大会 [PDFファイル/1.64MB]
副知事の人事案について
現在、空席となっている副知事についてご報告をしたいと思います。
お手元にお配りした履歴書のとおり、副知事につきまして、国土交通省の桑田龍太郎(くわた・りゅうたろう)さんにお願いをしたいと思っております。
桑田さんは、鉄道や航空行政などを所管している旧運輸省に平成6年に採用され、空港政策や中央政策の推進などに携り、今は観光庁の総務課長ということで観光行政の舵取り、元締めを務められています。
皆さん、この人知ってるなと思う方もいらっしゃると思いますが、平成28年4月から4年間、大分市の副市長を務めていただいており、大分県の事情も非常によくご存じの方です。
着任をしましたら、東九州新幹線、豊予海峡ルート、広域交通のネットワークの形成、そして国際航空路線の誘致、それから次世代モビリティの推進等々、地域の交通政策も大変重要な課題であります。そのような諸課題の先頭に立って取り組んでもらえればと思っております。
ご存じのとおり、副知事人事は、議会の同意が必要ですので、6月28日、第2回定例会の最終日に、人事議案として提出し、同意をいただくべくご説明をしたいと考えております。
配 布 資 料:副知事の人事案について [PDFファイル/54KB]
記者質問
こどもの生活実態調査
(記者)
こどもの生活実態調査は5年ぶり、ヤングケアラーの実態調査は3年ぶりということだが、このタイミングで行う理由は。
(佐藤知事)
ひとつは、コロナ禍でこどもを取り巻く環境が非常に変わりましたが、その状況が徐々に落ち着きを取り戻している中で、ヤングケアラーの問題や家庭環境の問題等、状況把握をしなければならない課題が増えてきております。
そのような中で、学習習慣や自己肯定感等のベーシックな部分のこどもの生活実態調査を5年ぶりに、近年特に課題になっているヤングケアラーについても、いろいろな変化が起こっていることが予想されるので、3年ぶりに調査をします。
2つは別々の調査ですが、初めて教育・福祉両部門が一緒に調査をすることによって、回答者の負担を減らすとともに、より密な情報共有を図ります。
(記者)
実態は調査を通じて分かると思うが、現時点で知事としてどのような問題意識を持っているのか。
(佐藤知事)
ヤングケアラーについては、お父さんやお母さん等の家族のケアを、自分が他のこども以上にやっているという認識をあまり持たずに行っていて、本当は学習や部活動をしたいけどできないお子さんがかなりいらっしゃることが前回調査で分かっています。
そういった状況に対する支援体制も作っていかなければいけないということで、専門アドバイザーを庁内に設置したり、SNSの24時間相談窓口を設けたりしています。
また、市町村も同様の問題意識で調査をしています。市町村の事業へ県から支援もしておりますが、そういった支援の強化が必要なのかどうかを、まず実態をよく把握してから取り組んでいこうと考えております。
(記者)
5年前と3年前に、今後の施策検討のため同様の目的で調査をされていると思うが、それぞれの調査を踏まえ、今、施策として反映されているものがあれば。
(佐藤知事)
生活実態調査は、基本的に、学習習慣や自己肯定感になるので、例えば、教育の目標の中で、自己肯定感を高めるための教育等、そういった方針に反映させています。
ヤングケアラー関連は、専門アドバイザーの設置をしたり、市町村と一緒に研修をしたり等、施策を進めてきています。
さらに、いろいろな取組が必要だと思いますので、まず実態をしっかり把握していきたいと考えています。
(記者)
結果の公表はおおよそいつか。
(佐藤知事)
夏に調査をしますので、秋ぐらいです。
(記者)
両調査はそれぞれ3年ぶり、5年ぶりということだが、今後も一緒に実施するのか。
(佐藤知事)
今後については決めておりませんが、こどもの生活実態調査は今回が3回目、ヤングケアラーの実態調査は今回が2回目になります。
一緒に調査を実施するのは今回が初めてになりますので、1回やってみてからとは思いますが、福祉の分野と教育の分野等が共管で協力しながら実施するのは大変望ましいことだと思います。県庁内の検討体制も総合教育会議という形を作って、教育部局と知事部局が一緒になって取り組んでいこうとやってきています。
(記者)
ヤングケアラーの実態調査は、市町村も自治体によっては実施をしているところがあると思うが、それらの調査との設問の内容の整合性やヤングケアラーそのものの定義、役割分担等があるのか。
(佐藤知事)
大分市、別府市、臼杵市、豊後大野市が独自調査を行っています。
一緒に分析することによってさらに実態がよく分かってくるかと思いますので、他の自治体と、結果が出た後の分析を連携しながら実施することも考えながらやっていかなければと思います。
大分市も、過去1回調査して今回2回目だったと思いますが、他自治体の調査項目も踏まえながら項目を設定していくことになると思います。
新副知事
(記者)
次の副知事、どの畑の方がくるのかという関心があったが、今は、広域交通が最重要課題と考えての人選か。
(佐藤知事)
今まで、中央省庁からは農林水産省や厚生労働省の方にみえていただいていました。今回は、特に広域交通、次世代モビリティ、国際航空路線の誘致、それから観光にも力を入れていかなければならない状況でありますので桑田さんは、まさに今、観光庁の総務課長という要のところにいらっしゃるので適任と考えました。そのような分野をこれからしっかり取り組んでいきたいと思います。
(記者)
大分県に明るいということもか。
(佐藤知事)
そうですね。
(記者)
議会最終日に提案をして、着任はいつか。
(佐藤知事)
28日に同意をいただきましたあと、7月1日から着任してもらえないかと考えています。
(記者)
副市長経験者から副知事への起用という異例な部分もあるが、一方で、市長時代に4年間一緒に仕事をし、仕事ぶりなども熟知した中での起用だと思う。知事が桑田さんをどのような方と認識されているかを教えてほしい。
(佐藤知事)
4年間、副市長として非常によく仕事をしていただきました。
例えば、国土交通省や経済産業省が取り組んでいる空飛ぶ車等の新しい技術の動向についていち早く情報をキャッチし、市の施策にどう生かしていくか、という政策提案もしてもらいましたし、観光やにぎわいづくりの分野で、広い人脈を生かして取り組んでもらいました。
大変真面目で仕事も熱心、いろいろなところに出かけて、大分市内のいろいろな方としっかり交流をしてネットワークを広げることも一生懸命やってくれる人でしたので、今度、副知事で来てもらえると非常に活躍が期待できると思っています。
OITAスポGOMIブロック大会
(記者)
拾ったゴミの量と質とあるが、質というのはどういう意味か。
(佐藤知事)
点数がゴミの種類によって決まっていて、その点数と量をかけ合わせて全体の点数が決まります。
(記者)
ゴミの種類と点数はどのようにひも付けされるのか。環境への負荷が大きいゴミのほうが、点数が高いのか。
(生活環境部審議監)
ただいま、知事の方から説明したとおり、より環境にとって大事なところ、例えば、たばこのポイ捨ての吸い殻を拾った場合には点数が高くなるという仕組みです。
ただ、粗大ごみは、イベント時に持ち込むことがあっては本末転倒なので、マイナスの点数になります。
常日頃からごみ削減への意識づけをしてもらうという観点からそれぞれ点数がつけられており、この点数づけは、日本財団が決めたスポGOMIの計算方法と同じです。
(記者)
環境に対する負荷が大きいほど点数が高くなるという理解でよいか。それと、マイナスの点数というのはどういうことか。
(生活環境部審議監)
おっしゃるとおり、環境への負荷が大きいものほど点数が高いです。
粗大ごみに関しては、通常、公園内などには落ちようがないごみであり、スポGOMIのために持ち込むというようなことがないようにするため、点数をマイナスで設定しています。
(記者)
競技者がスポGOMIのために自分でごみを持ち込むことは悪質なルール違反ということか。
(佐藤知事)
ゴミ拾いをする場所は決まっていますが、試合が始まる直前までどのエリアかなどの具体的な場所は伏せられているはずです。当日に粗大ごみを持ってこないでくださいね、ということです。
梅雨時期の災害
(記者)
昨年は大雨などにより県内でも4人が亡くなられたが、その被害も踏まえて、改めてどのようなところに気をつけてほしいか、呼びかけをお願いしたい。
(佐藤知事)
事前の準備、「備蓄」、「はやめの避難」、「声かけ」等を呼びかけていますが、特に、はやめの避難に注意をしていただきたいです。
備蓄は、地震の時に非常に重要になってきますが、昨年の経験では、土砂災害や川の氾濫により、2人が流されて亡くなられました。
もう2人はその後の復旧工事時に鉄砲水でお亡くなりになりました。
線状降水帯も発生していましたが、最初の2人は早めに避難していただけていればと思う事例でありました。
天気予報はもちろん、災害情報は、県や市町村のホームページにも掲載しますので見ていただきたいです。
常に災害に注意をして、危ないと思ったら、無駄になるかもしれないと思っても早めに避難をしていただきたいです。
また、ご自分の身の安全が確保できた後は、避難しづらい方々に声かけをする「共助」をしていただけるとありがたいです。
女児暴行死亡事件
(記者)
先日、同居していた2歳の女の子に暴行を加え死亡させたとして加害者が逮捕された事案があった。県で、この事件について把握されていたか、ないしは、逮捕を受けて新たに把握されたことがあれば。
(佐藤知事)
本件は、大分市在住のお子さんがお亡くなりになったということで、大変痛ましい、残念なことであり、本当に二度とこういうことが起きてはいけないと考えております。
児童相談所や大分市の子ども家庭支援センターに対する相談もありませんでしたので、行政も全く認知をしておりませんでした。
相談していただいたりすると分かるのですが、そういうところに至らない方もたくさんいらっしゃると思うので、ぜひ、隣近所で、何かおかしいな、こどもが助けを求めているようだと思うことがあれば、ぜひ児童相談所や大分市の子ども家庭支援センターにご連絡をお願いします。
間違いでも構いませんので、ぜひご連絡をいただけるとありがたいです。
人口動態まとめ
(記者)
先週発表された人口動態のまとめについて、知事からも、現状大変厳しい結果と受けとめているとのコメントがあったが、改めて現状をどう見ているのか教えてほしい。
(佐藤知事)
やはり、自然増減のところが人口減少に非常に影響してきている印象です。
令和5年の県内の出生数は6,259人ですが、、一番多かった時は43,000人ぐらいでしたので、その時と比べて7分の1ぐらいの出生数になっています。
一方、令和5年にお亡くなりになった方が16,757人ですので、自然増減がついに1万人を超えてしまったという状況です。
婚姻数も少しずつ減ってきていますので、こども、子育てにやさしい県、地域づくりを進めて、特に、お子さんを生んで育てたいと思っている方が、経済的な理由やサポートが足りないという理由で、出産や子育てに踏み切れないということが少しでも少なくなるように、取組をさらに強めていく必要があると思っています。
(記者)
全国的に見ると、大分県や九州は、合計特殊出生率は上位の方だと思うが、その中でも全体的に下がってきている中で、大分県としても改めて他のところに負けないように、強化していきたいという思いはあるか。
(佐藤知事)
他の県と競い合うものではないと思いますが、合計特殊出生率は、令和4年は全国10位でした。
令和5年は、2つ順位が下がって12位であり、九州の中では福岡が1番低く、その次に大分が低いという状況です。
そのため、こどもを生んで育てたいと思っているけども、いろいろな制約で踏み切れない方々が、こどもを生んで育てようと思う環境をつくることが大切だと思っています。
それから、合計特殊出生率は婚姻件数と非常に大きく関係があるので、出会いの場を作っていく取組が大事です。7月7日には、知事公舎での婚活イベントを、昨年に続き行う予定です。いろいろな出会いの場を設けていきたいと思っています。
※知事及び記者の発言内容については、単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、作成しています。[記録作成:企画振興部広報広聴課]