令和6年2月5日知事定例会見
動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和6年2月5日(月曜日)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
令和6年能登半島地震について
令和6年能登半島地震の発生から1か月が経過しました。
改めて、お亡くなりになられた方々とその御家族に対し心からお悔やみを申し上げるとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。
現地では、今なお多くの方々が避難されており、懸命の復旧作業が続いています。
大分県としては、一日でも早い復旧・復興に向けて、1月12日から、保健師チームを石川県七尾市に派遣しています。現在活動中の第5班からは、大分市の保健師も含めて派遣しています。
また、1月26日からは、県職員2名と市町村職員2名の計4名を派遣し、金沢市内にある1.5次避難所の運営業務を支援しています。本日、第3班が出発したところです。
加えて、一般ボランティアの派遣要請があった石川県内の市町へのボランティア派遣に係る業務支援のために、県職員1名を本日から派遣しています。
県警においても、1月25日から、石川県内の被災地における防犯パトロールを行うための特別自動車警ら部隊10名を派遣しています。
引き続き、市町村等と協力しながら、職員派遣などの支援に取り組んでまいりたいと思います。
配布資料なし
ダイハツ工業の生産停止に関連した中小企業金融対策について
ダイハツ工業事案に関連し、先週1月30日、国土交通省が「基準適合性の検証結果」を発表し、新たに10車種について出荷停止の指示が解除されました。
これらの車種は、いずれもダイハツ九州中津工場で生産しているものと承知しています。
ダイハツ九州には、引き続き安全性を何よりも優先した上で、仕入れ先等との丁寧な調整を進め、早期に生産再開することを期待しています。
同社の生産再開の見通しについて、県はコメントする立場にはありませんが、それまでの間、影響を受ける事業者に対しては、引き続き、経営・金融相談窓口等を通じ、寄り添った対応を進めていきます。
ダイハツ工業の生産停止により影響を受けた中小企業を対象に、国の「セーフティネット保証2号」が、1月26日に発動されました。
これを受け、県としても、県内中小企業への影響や、昨今の原材料価格の高騰などの経済情勢を鑑み、既存の県制度資金の「中小企業活性化資金 経営環境変動対応融資」の融資対象を拡充しました。
お配りした資料1ページにありますとおり、具体的には、低利かつ保証料不要の融資制度の対象に、売上高が前年同期に比べ10%以上減少している中小企業を追加し、より多くの事業者にご利用いただけるようにしました。
この制度は、ダイハツ工業と直接又は間接的に取引のある事業者に限らず、県内全ての中小企業を対象としています。
なお、取扱期間は 6月30日までです。利用を検討される事業者は、取扱窓口である金融機関にご相談ください。
ダイハツ工業と直接取引しているかに関係なく影響が出てきているところがありますので、そういうところへの支援策としても拡充が必要だと考えています。
配布資料:・大分県融資制度のご案内 [PDFファイル/140KB]
別府湾会議2023について
「別府湾会議2023」が、2月27日(火)、 28日(水)にホテル日航大分オアシスタワーで開催されます。
別府湾会議は、「未来のネットワーク社会」の実現に向け、1990年に開始された、多くのIT関係の企業や研究者などが集う歴史ある国際会議です。
18回目となる今回の会議テーマは、「先端デジタルテクノロジーで「未来」をデザインする ~生成AIと量子コンピュータがもたらすもの~」です。
第1部のテーマで取り上げる「生成AI」は現在急速に普及しており、生成AIのポジティブとネガティブの両面に着目し、企業における適切な活用について議論します。
慶應義塾大学のデビッド・ファーバー特別招へい教授や日本IBMの森本典繁副社長など、多彩な講師が登壇します。
第2部では、「量子コンピュータ」について取り上げます。量子計算技術という非常に挑戦的な分野を今後どのようにビジネスに生かしていくかという観点で議論を深めます。
両技術とも、今後の発展で私たちの生活を更に大きく変化させるものだと考えています。先端デジタルテクノロジーによる私たちの未来予想図に触れられる貴重な機会となります。どなたでも参加できますので、是非、多くの皆さんの参加をお待ちしております。
なお、会見後に担当課によるブリーフィングを行いますので、詳しくはそちらでお尋ねください。
配布資料:・「別府湾会議2023」ちらし [PDFファイル/2.91MB]
市町村行政サービスのデジタル化について
デジタルを活用して、行政サービスをより便利なものにするため、今年度から、県と県内18市町村が連携して、市町村行政サービスのデジタル化に取り組んでいます。
これは、全国規模で先駆的な取組だと思いますが、この度2月1日に、全18市町村が3つの取組についての「共同目標」を設定し推進していくこととなりましたので、お知らせします。
一つは、行政手続の電子化です。
特に個人の手続は、多くが市町村に対するものですので、国保や高齢者医療、上下水道の利用など、国が必須として電子化を求めていないものも含め、県民に身近な22分野の手続について、概ね令和7年度までの電子化を目指します。
二つは、公金収納のキャッシュレス決済対応です。
令和7年度までに、行政手続を電子申請する際に手数料をオンラインで支払えるようにするとともに、市役所等の窓口でも、証明書等の交付申請について手数料をキャッシュレスで支払えるようにします。
以上の2つの取組は、昨年秋までにとりまとめたものですが、さらに今月1日に、オンライン施設予約についても令和7年度までに開始することで合意できました。
スポーツ施設や中央公民館などの会議室、キャンプ場について、時間外でもオンラインで空き時間の確認と予約ができるようにします。
これらの取組の推進には、特に人的体制の厳しい小規模団体への支援が重要です。県では、外部からの人材確保への支援や既に100%電子化等に取り組んできた県のノウハウ提供などで取組を後押ししていきます。
今後とも、デジタルの力で県民の皆さんの負担を少しでも減らし、利便性を実感できるよう、市町村と連携して取り組んでまいります。
配布資料:・市町村行政サービスのデジタル化について [PDFファイル/308KB]
記者質問
ダイハツ工業
(記者)
ダイハツ工業の生産停止に伴い、直接取引をしていないどのような業種に影響が出ているのか。
(佐藤知事)
例えば、クリーニング店などです。
ダイハツ九州の生産停止が長引くと、制服をクリーニングに出す量が減ること等が起こりえます。
ダイハツが直接支援することが難しい部分も踏まえ、県の制度を拡充しました。
(記者)
県の開設した相談窓口への相談件数は。
(商工観光労働部審議監)
相談件数は5件です。
(記者)
5件の受け止めは。
(佐藤知事)
当初は生産停止による影響が長引くことが予想されましたし、10車種の生産停止が解除になることが発表されておりますが、思ったよりも時間がかかっているという印象です。
そういう状況の中で、もっと影響が広がることも予想されましたが、ダイハツがきめ細かく対応してきてくれているという現状が今のこの相談件数になっているのではないかと思います。
ただ、これがさらに長引くことにより、直接取引がないところへの影響や、生産停止が解除されてない車種が2車種ありますので、引き続き注視をしていかないといけないと思っています。
市町村行政サービスのデジタル化
(記者)
3つの共同目標のうち、「行政手続の電子化」「公金収納のキャッシュレス化」は以前からすでに合意していたのか。
(佐藤知事)
2つについては昨年の秋の会議で取りまとめをしております。
さらに2月1日に、施設のオンライン予約対応についても令和7年度までにやっていきましょうという合意ができたところです。
県政ふれあい対話
(記者)
ふれあい対話で県内市町を巡ってきた感想は。
(佐藤知事)
各地域でその地域を良くするために様々な活動されている方がたくさんいらっしゃるということを、ふれあい対話を通して改めて実感しました。
現場、地域の皆さんの声を伺って、やるべきことを整理して取り組んでいくことは、改めて大変大事だと感じました。
どうしても自分の関心だけでお話を聞くと偏りも出てきますので、ふれあい対話では多様な分野の方々のご要望やご意見をこれからも伺っていきたいと思います。
災害備蓄物資
(記者)
別府湾を震源とした地震が発生した場合には災害備蓄物資が不足する恐れがあるが、防災計画を見直す予定はあるか。
(佐藤知事)
災害備蓄物資については南海トラフ地震をベースに用意をしています。
別府湾の直下型地震が起こった想定では不足しているところは確かにありますが、別府湾地震の発生確率ほとんどゼロに近いと言われておりますので、そこをどういうふうに判断をして考えていくかというところはあろうと思います。
例えば道路の啓開計画については、別府湾直下型の大地震も考慮に入れて作ってあります。
発生確率はありますが、県民の命にどう繋がっていくかというところを中心として、防災計画の見直しはまたこれから行っていく必要があるのではないかと思います。
能登半島地震により避難されている方がおられる中ではありますが、たくさんの教訓があると思いますので、できるだけいろんなことを学んで、必要な見直しをしていきたいと思います。
東京電力福島第1原発「ALPS処理水」の海洋放出に係る水産物への影響
(記者)
東京電力福島第1原発「ALPS処理水」の海洋放出に係る水産物への影響について
(佐藤知事)
養殖ブリ・養殖クロマグロが中心になりますが、事業者の方からお伺いしたところによりますと、「養殖ブリについては、中国向けに輸出していた分を国内に仕向けた。」とのことです。
また、「出荷シーズンを迎えて、昨年度と比べて単価は下落しているが、平年並みである。今後の動向に注視したい。」ということであります。
県としても、引き続き注視していかないといけないと思います。
養殖クロマグロの方も「国内に仕向けしており、円安による輸入減少のため、国内単価の方はむしろ向上してる。」ということです。
中国の輸入停止はまだ時間がかかる可能性がありますので、やはり新たな販路開拓も必要だと思いますし、国の支援策活用も検討しているところです。
中国に対しては、輸入停止が撤廃されるように、引き続き粘り強く交渉を行うということも重要だと考えています。
香港は一部取引が再開しています。
このことは明るい話だと思いますが、中国についても政府ベースで、輸入再開について事あるごとに要請をしてもらうことが大事だと思います。