令和6年1月16日知事定例会見
動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ
日時:令和6年1月16日(火曜日)13時30分~
場所:第一応接室
記者会見時に配布した資料を掲載します。
令和6年能登半島地震について
能登半島地震により、たくさんの方が亡くなられ、また被害に遭われた方がたくさんいらっしゃいます。
ご冥福と、そして被害に遭われた方々に対して、お見舞いを申し上げます。
県では、被災地支援のために、12日から石川県の七尾市に、避難所等で住民の健康支援を行う保健師等のチームを派遣しております。
本日からは、同県の穴水町に、病院支援を行うためのDMAT(災害派遣医療チーム)の派遣を行います。
この他にも、発災直後から警察の広域緊急援助隊が派遣されており、その他にも避難所で健康観察を行う日本医師会が派遣するJMAT(日本医師会災害医療チーム)の活動等が現地で行われているところです。
被災地の様々なニーズに対応すべく、今後の要請に備えて、応援体制を整えているところです。
また、県庁舎に義援金箱を設置した他、住宅に困窮している被災者に対しては、県営住宅の提供も無償で行います。
引き続き、大変な事態が続いていますので、被災地からの要請に迅速に対応して、全庁一丸となり、被災地支援に取り組んでまいりたいと考えています。
配布資料なし
第3回「グリーン・コンビナートおおいた」推進会議の開催について
大分コンビナートの持続的成長と、カーボンニュートラルの両立に向け、産学官連携の「グリーン・コンビナートおおいた」推進会議を昨年8月に立ち上げました。
2030年、2050年を見据え、今後向かうべき方向について議論を重ねていますが、明後日18日に第3回会議を開催し、「グリーン・コンビナートおおいた推進構想」として取りまとめたいと考えています。
政府の動きとして、今後10年間で水素等の供給拠点ということで、大都市圏で3ヶ所、地域に分散した中規模拠点ということで5ヶ所を目途に整備する予定にしていますので、大分コンビナートもその拠点の1つに選ばれることを目標の1つとし、今回取りまとめを予定しています。
積極的に官民連携をしながら、取組を進めていきたいと考えています。
配 布 資 料:・第3回「グリーン・コンビナートおおいた」推進会議の開催について [PDFファイル/119KB]
おおいたスタートアップ・クリエイティブマンス2024について
大分県の様々な団体が一体となり、1月末からおおいたスタートアップ・クリエイティブマンス2024ということで、創業やクリエイティブに関するイベントを集中的に行う予定にしています。
今年は全部で10のイベントが予定されており、九州経済産業局や別府市にも新たに参画をしてもらう予定となっています。
2月6日はですね、九州経済産業局と中小機構九州本部との共催により、「ジセダイ
トーク!大分・ツギノ予想図」を開催予定にしており、県内のスタートアップによるピッチイベント等を行います。
そして資料12ページを見ていただきますと、大分ビジネスチャレンジコンテスト「OITAゼロイチ」を開催する予定にしており、公開プレゼンテーションを2月29日に開催し、各賞の受賞者を決定します。
13ページをご覧ください。3月1日(金)には、新進気鋭のスタートアップやアトツギベンチャー5社によるピッチイベント、「オオイタグロースベンチャーズデモデイ 2024」を開催します。
ビジネスで社会課題解決を目指す挑戦者たちが、各々のプランのプレゼンテーションを行います。
本取組等により、引き続き、スタートアップ支援に努めるとともに、起業を目指す人材の発掘にもつなげていきたいと考えています。
おおいたスタートアップ・クリエイティブマンス2024パンフレット [PDFファイル/3.33MB]
記者質問
グリーン・コンビナートおおいた
(記者)
今回取りまとめる構想について、今後どのように活用するのか。
(佐藤知事)
大分の大変大きな財産であるコンビナートをカーボンニュートラルに2050年までに持っていくという方向が、全体として示されておりますので、これの対応いかんによっては、非常に大きな経済に対するインパクトが出てきます。
グリーン化を進めていきながら、コンビナートの持続的な発展を進めていくこと、この2つを同時に達成していかないといけないというのは大変大きな課題になっています。
そのような意味で、これから大きな役割を果たすのが、1つは水素利用ということであります。
この水素利用をコンビナートのそれぞれの企業間で、共有することにより、より効率的に進めていく。
もう1つはCO2の有効利用やそもそもCO2が発生しない生産工程へ変えていくこと。
この2つの目標に向けた取組により、より良い省エネルギー型の環境にやさしいコンビナートが形成されることで、それが将来に向かって大きな発展の基盤を形成することになります。その第一歩となるのが今回の構想であると考えています。
グリーン・トランスフォーメーションを進めていくうえで、省エネが大きな役割を果たしていくが、エネルギーの効率的な利用を進めるパワー半導体に関連した企業の集積を同時に進めていくことにより、より付加価値の高い産業群が形成できるのではないかなと思います。
(記者)
構想をどのように周知していくのか。
(佐藤知事)
メンバーには、各事業所のトップ、大分市長、大分大学長が入っています。まずは、各コンビナート企業と構想を共有し、コンビナート全体としての熱やガス、CO2や水素等の有効利用の方向性について、本社での取締役会や経営会議などで大分県の取組・検討が進んでいることを発信していただきたいと思います。
グリーン・コンビナートの取組が、今後の自社の発展にも繋がるという認識を持っていただいて、他のコンビナートや海外の事業所もある中で、大分が生産拠点として選ばれる取組にしたいと思います。
また、産学官連携の取組や、市と県がしっかり連携しながら環境整備の取組を進めていくということであります。
国の動きとして、全国で8ヶ所、うち大規模拠点3ヶ所、中規模拠点5ヶ所を今後10年間で水素等の供給拠点として整備をしていこうということになっており、大分もその1つに選定されることを目指していきたいと思います。
能登半島地震
(記者)
能登半島地震について現在伝わっている被害状況を踏まえた認識は。
(佐藤知事)
寒く雪の降る中で、道路が寸断され、水の供給が寸断されるという非常に厳しい状況の中で皆様、つらい思いをしながら、いろんな対応しておられると感じています。
災害というのはいつ起こるかわかりません。現在大分から保健師のチームを派遣していますが、支援をしっかり行ってもらうと同時にその支援経験が今後大分で何か発生したときに役立つこともあると思います。
今回の震災を教訓として、さらに備えるべきことはないかということを大分側でもまた検討していくことがこれから重要でないかと思っています。
大変寒い雪の中でありますので、避難所の運営等ですね、かなり大変苦労されており、旅館やホテルなどの宿泊施設が協力したり、大きな船による支援も行われていますが、やはり気候によってはそういうことが必要になってくるのだと感じました。
また、コロナやインフルエンザなどの感染症が、おさまってない状況での対応でありますので、しっかりと私たちも感染対策を徹底したいと思います。
(記者)
能登半島地震を受けてハード面で新たに取り組まないといけないことはあるか。
(佐藤知事)
大分県では南海トラフが来ますと、大分市、佐伯市、豊後大野市では震度6強の地震、最大13.5mクラスの津波が想定されています。
そういうことに備えるために、佐伯市、大分市等では避難タワーの建設や護岸工事等の備えはしておりますが、災害は常に想定を超えたことが起こり得ますので、今回の地震も教訓の1つとして、さらに必要なことはないか検討したいと思います。
これから少子・高齢化が進んでいく中で何か起こったときに互いに助け合うような体制を作っていくかというのもこれまた大きな課題かなと思います。
(記者)
1月1日に発生した能登半島地震では、被災者の生存率が落ち込むとされる発災後 72時間までに、能登半島の幹線道路の寸断などによって物資輸送や安否確認、救助作業が妨げられる問題が生じた。
今回と同規模の地震が貴都道府県内で起こった場合、貴都道府県で同様の問題が起こると思うか。
(佐藤知事)
同様の問題は起こり得ると思います。
昨年の土砂災害のときにも、道が寸断され、その中で孤立世帯が発生しました。
大分県の場合は、ドローンを飛ばして、全体の状況把握をしたり、空中写真を撮影したり、ドローンで水、通信機器等の輸送も行いましたが、そういうドローン等の一層の活用によって、寸断されたときの備えというのを、強化しておく必要があると思います。
道路が寸断されないというのがベストではありますが、災害の規模によっては起こり得ると思いますので、そういう取組を強化していくということが大事だと思います。
(記者)
今回の地震では、主に高齢化率50%前後の自治体で被害が拡大した。
高齢化や人口減少で自治会や町内会などコミュニティーの担い手が少なくなるなか、災害時の住民による共助の仕組みが困難になっていると思うか。
(佐藤知事)
これはどの地域でも心配されることでありお互いに安否確認や助け合ったりができにくい地域がこれからますます広がってくる可能性があります。
ハザードマップの配布や県庁のホームページ等でもいろんな情報提供をしておりますし、各市町村も様々な取組を行っておりますが、やはり何といっても実際に消防団の方、防災士の皆さんなどと一緒になって、防災訓練をしておくというのが大変重要だと思います。
やってみてどこが足りないかというのが現場サイドで具体的にわかってきますし、今ある防災体制が何か起こったときに、機能するのかどうかということの確認も訓練のときにある程度できると思いますので、そういうことでやはり備えていくということが、何より大事だと思います。
(記者)
過疎地の基礎自治体の防災力、発災時の対応力について課題があるか。
その課題に対する大分県の取り組みは。
(佐藤知事)
過疎地に限らず想定を超えた、災害が発生したときはどの自治体でも対応ができなくなる可能性があると思います。
それぞれの地域が連携をしながら支援をしていくという仕組みがあり、大分県下でも18市町村がそれぞれ連携をしています。
また、大分県がですね、発災した市町村に入っていって支援をするという仕組みもあります。
それぞれの自治体だけで対応できない場合には、必ず周りの市町村、そして県、そして九州などと連携をしながら、すべての力を総動員して、まずは人命救助に当たるということだと思います。
その他にも、やはりNPOの皆さんとかですね、そういうボランティアの皆さんの力は特に復旧のときは大きな力になりますので、そういう方々がしっかりかつ活躍できるようなサポートというのもあわせて必要になってくると思います。
(記者)
防災計画の見直しをするのか。
(佐藤知事)
能登半島地震をしっかり検証した上でとは思いますが計画を見直す必要があるのかどうかということは検討していきます。
シリコンアイランド九州
(記者)
新生シリコンアイランド九州の実現に向けた九州・沖縄地銀連携協定の知事の受け止めは。
(佐藤知事)
九州知事会でもシリコンアイランド九州の実現に向け、しっかり各県が連携していこうということになっております。
そういう中で、金融が果たしていく役割は大変大きいので、九州の銀行が連携をしながら、金融面から、取組を支援していこうと連携を強化していただけるのは大変ありがたいことだなと思います。